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闇鍋

恋愛ADV(エロゲ・ボブゲ・乙女ゲ)の長文感想置き場

「クレプシドラ ~光と影の十字架~」の感想・レビュー

オープニングが中二シリアスでカッコイイけど、フルコンしたあとに見ると「私がやったクレプシドラと違う」ってなる。

それというものも本編の謎が6割ぐらい回収されないで終わったからなんだよね…。
オープニングの思わせぶりなシーンは最後の最後に一気に提示してプレイヤーの頭パーンさせてくるし。
戦闘立ち絵も放浪エンドのみの贅沢な使いかた。
でもこんだけ伏線残して終了したらキレそうなものなのに、不思議と怒りが全く湧き出てこない、というかむしろ続編買うから出してくれと切望。
発売から何年も経ってるから絶望的だと分かっているはずなのに、続編が狂おしく欲しい。

 

 

幼女主人公(ボイス付き)で乙女ゲというよりは保護者的な目線でヒロインとキャラの交友を見守るゲームなので、レーティングには怒られない。
光と闇の教会の住人みんながイヴにデレデレだけど、幼女だから鼻についたところがなくてエンディングも健全。
ショタからナイスミドルまで仲良くなれるよ。
本編はだいたい7時間のあいだのことだから1ルートが短いんだけど、こんだけ短いあいだでいきなり恋愛になったら驚くから、この仲良くなりぐあいが自然で良い。

 

でも、ただでさえ短い本編はラストの審判が金太郎飴だからスキップ駆使するとさらに短い。
そして水先という死者の男の物語としてはきれいに終わっているけど、これってチャプター10まである作品だったらチャプター2までの話だよね…。
しかもアダムエンド(最後の最後で回収可能)で今まで微塵も出てこなかった固有名詞を当たり前のようにさらりと出してくる。
もっと早く出してくれ。

 

でも、おもしろかった。
なぜかというと、謎は本編をなぞっていれば輪郭がつかめるのでただ無意味に風呂敷を広げたわけでは無さそうだし、なおかつイヴを取り巻く雰囲気がとても良かった。
ドがつくシリアスかと思ってたら意外にもギャグが多く、世界観に浮かずテンポが良くてどこか品があるので楽しい。
スチルの枚数は少ないけれど、表情差分とかSEや背景が凝っているので物足りなさはあっても不満は無い。
でもシーン回想は出来るのにギャラリーが無いのはなぜだ。

 

ED「13番目のおとぎの国」は1行1行に童話の元ネタがある影絵なうえに文字入りのモーションやフォントも最高すぎてメルヘン好きは穴という穴から血を出して死ぬ。
しかも謎かけ歌詞だから、なおさら答え合わせという名の続編が欲しい。

本編は明るい雰囲気で終わっているけど、アダムエンドを見ると凄惨でエロティックな事実が垣間見えて、それを描いてほしかったからこそこんなにも続編が欲しいんだな。
カテキスタと幼女イヴのからみをもっと見たかったし、アダムの件は愛憎入り混じってそうで萌える気配がプンプンするんだよ。
金の埋まる地脈だとわかっているのに掘り出せるひとの気配が無いのが残念すぎる。

良質な雰囲気ゲーだったよ。

 

あとはネタバレ。

 

 

クルス

金髪で小柄っていう天使然とした天使。
まじめでひたむきでイヴとの交流は可愛かったけど、結局花の待ち人は何だったの?!!ブランコは可愛かったけど!!!!!

 

チェンバレン

おじさま枠。
自分の過ちで子供と奥さんを魔族に殺されて贖罪している…なんだろうけどコレも明確にされない断片を拾って構築したから合ってるかわからない。
「シュネー」という子供の名前が判明したのも、なぜかクルスルートラストだからな~。
アダムルート見ると本当はもっと若いのかな、チェンバレンはおじさまでいてほしい。


別名おとぎ話朗読ルートで、システム上仕方ないとはいえ30分ごとにおとぎ話をせがむのは笑った。
「星の銀貨」や「コウモリとイタチ」っていうマイナーな童話が入っているけど、なにか意味があるのかな。
グリム童話縛りかと思ったらイソップも混じってるんだよな。

 

デヴィン

友人への憧憬を持ち、孤独が嫌いな変わり者のアホっぽい魔族。
パッケージに書かれているのはなぜ?と思ったら、アダムルートで重要なポジションだったことが判明。

魔族は疎まれる存在だけどこの教会はなんだかんだで自分を受け入れてくれて、それを喜びつつ悩んでいたら、イヴがみんなは友だちじゃなくて家族だよって言ってくれて嬉しいみたいな感じ。

デヴィンの事情はわりと説明されてるとはいえ、呪いが飢餓とか笑ってた設定が笑えないしそこから展開されるストラス(守護)の話とかメチャ見たかっただけにやっぱ続編を…。

 

バロ

変人ゾンビ、と思ったら死神。

表情差分がパロばっかで彼が登場すると、ギャグになる。
個別エンドもギャグだし。
ディスとの突然のラジオは笑った。
「将来、キミと一緒に墓穴に入りたい」が最大限の告白。

 

カテキスタ

レーティングにケンカを売る男。
お医者さんごっことかベッドで上でたっぷりと有意義な事とかロリコン疑惑がある。
前の大人イヴのことを知っているようだし、横恋慕でも狙ってたのかそれともただの気質なのか。

前向きな人が好きとか公式サイトで記憶喪失っぽい設定(本編では書かれてない)とか、鍵を握っているようなのにやっぱりその部分は描かれない。

そこは残念だけど小野氏の演技はお兄さん然として、イヴとのほっぺちゅーのくだりやバロと3人で健全に寝るエンドは萌えた。

アルジェン

金髪ロンゲ。
イヴ狙いでディスと三角関係だったのかな。
カテキスタに「自分好みに育てられる幼い姫」ってイヴを揶揄されて怒ってたけど、大人イヴの心はディスのものだったぽい。

聖人君主なお方だけど、ディスとイヴのことを下ネタ的意味で勘違いしたのは笑った。
そっちも大丈夫なんですか。

 

ディス

アルジェンと同じようにイヴと過去になんかあってツンツンして彼女を避けているけど、幼女イヴだからストレートに気持ちをぶつけられて振り回されている。

クールキャラなのに砂場でままごとさせられたのは爆笑したし萌えた。
最期のだっこスチルかわいい、ていうかひとりだけ2枚スチルあるな。

 

アダムとイヴ

「アルジェンとディスには聖体領食、デヴィンには飢餓、……チェンバレンには老衰、カテキスタには空虚、クルスには不眠、バロには無知…そして私には……。なんだと思いますか……?」

アダムルートいちばんの爆弾はコレ。
その一文で今までのなんてことのない事柄が意味深になったわ。 
ここに住んでるものはみんな過去を見つめてる~~~ってのもなんなんだ。
アルに天使になる方法を聞いたとき、もとは人間だった的なこと言ってたけど、ってことは魔族以外は元人間なのだろうか。

 

クレプシドラという様々な世界に添付する教会に選ばれて、種族と教会を守り存続させるソーテリア(生贄)になったのが大人イヴで、聖体領食されていくアルとディスを生かすにはイヴの吐息と血(キスと吸血)が必要で、過去にアルとディスと大人イヴのあいだで何かあった。
何があったかは永遠に語られなさそう。
イヴ=アダム?みたいなことをアダムは言うし、わかんねえなこれ。

 

アダムにかけられた呪いは愛憎って、展開すればほんとストライクゾーンきそうなのに語られないんだよなあ。

イヴにかけられた呪いは、ハートシークを得たかわりに記憶を失った?とか。
大人イヴが未来の姿か過去の姿かでいったら、2週目で「審判は初めてじゃない」と言ってることから過去なんだろうけどどうなんですかね。